劇評 18/19+

劇評のブログです

2018-08-24から1日間の記事一覧

藤田貴大『BOAT』

演目:東京芸術劇場『BOAT』(作・演出:藤田貴大(マームとジプシー)) 評価:★★★★★★★☆☆☆(7/10点満点) 「演劇」は「劇場」を爆破し/そして「歌」へと近づいていく 森山 直人 1 どこか歌のような作品だ。もちろん、どういう意味で「歌」と考えるべき…

ベルリン・シャウビューネ『民衆の敵 An Enemy of the People』

イプセンのテクストを用いて「経済」があらゆるものを押し流すという現代の状況にアプローチすること。ふじのくに せかい演劇祭2018の公式プログラムとして上演されたベルリン・シャウビューネ劇場『民衆の敵』は、そうしたねらいをもつ作品だった。もちろん…

クロード・レジ『夢と錯乱』

《フランス演劇界において、もっとも正統的かつ過激な演出家であるクロード・レジ》が演出する《最後の作品》として、《オーストリアの夭折の詩人》であるゲオルク・トラークルの《自伝的エクリチュール》を使用した『夢と錯乱』は、ふじのくに⇔せかい演劇祭…

プロフィール

森山直人(もりやま・なおと)1968年東京生まれ。演劇批評家。京都造形芸術大学舞台芸術学科教授。同大学舞台芸術研究センター主任研究員、及び機関誌『舞台芸術』編集委員。KYOTO EXPERIMENT(京都国際舞台芸術祭)実行委員長。京都芸術センター運営委員。…

はじめに

はじめに 長澤慶太さん、新里直之さんと、3人で劇評を発表するこのサイトを立ち上げることになりました。 少なくとも当面は、それぞれが、それぞれの見ることのできた作品について、自由に、できるだけ率直に書くことだけを目標に進めていきたいと思います。…